
トレンド調査部;商品はシズルで売れ!
購買意欲をそそられる商品とは
スーパーで商品を選ぶとき
どこを見て判断していますか。
お刺身は皮や身の艶、
鮮やかな色合いを見るでしょうし
野菜であれば、シャキッと張りのある見た目と
熟れた身の色などで好みを選ぶと思います。
人は自然と素材が新鮮で食べごろなものを
見分けて選んでいるのです。

ちなみに
みかんのネットが濃いオレンジ色なのは
ネットに入れるとさらに熟れて美味しそうに見えるし
オクラの深緑のネットも同様の理由からです。
マクドナルドのポテトの容器の内側も
黄色いストライプが印刷されていていますよね。
あくまでデザインということですが
ポテトを食べていく際、黄色い暖色がさし色となり
視覚的にも美味しく見えていると思います。
では加工品に関してはいかがでしょうか。
商品そのものが見えないので判別に困るはずです。
そんな時、私たちの判断は
パッケージや商品名の「シズル感」により
判断していることが多いと言われています。
「シズル」とは
シズル(sizzle)とは、揚げ物やお肉が焼ける際の
「ジュージュー」と音をたてる意味の英語。
そこから転じて、消費者の感覚を刺激して
食欲や購買意欲を喚起する手法を
意味する言葉になったと言われています。
また、広告のコピーライターやクリエイターが
使いはじめたといわれていて、
最近ではみずみずしさや新鮮さ
その商品の魅力やこだわりなど
幅広い意味で使われています。

パッケージの「シズル感」
そしてパッケージにも「シズル感」は重要です。
まずは「商品名」。
商品と共に目に飛び込んでくる商品名にも
シズルワードを使うことにより
商品の魅力を引き出し、イメージさせることができます。
たとえばこんなことがありました。
「カスタードロールケーキ」を試食時に
売る気満々の営業から
商品名には「とろーり」とか「ふんわり」「溢れる」などの
シズルワードをプラスしてほしい。
商品名にシズルワードを付けると
認識と同時に美味しそうなシズルイメージが沸き
バイヤーさんの食いつきが違うと。
また直営店からは
同じ商品でも
「パリッと新食感ブリュレ」と「カスタードブリュレ」だと
お客様の反応が違う。
シズル語をプラスするだけで売り上げが変わるのだと。
それくらい商品名とシズルの関係は蜜月なのです。
そしてパッケージ
最近では2020年春のローソンのPB商品パッケージの
リニューアルが賛否両論を呼びました。
紙パックの飲み物や食品、お菓子、冷凍食品など
合計で約680品目のデザインが一気にリニューアル。
薄いベージュやグレーを基調として、
控えめなイラストと小さ目の商品名をあしらったデザインは
有名デザイナーによるパッケージで、優しくオシャレな雰囲気です。
「おしゃれでカワイイ」という好意的な意見の一方で、
「シズル感がない」「視認性が低い」という否定的な声も多くありました。
今回のコンセプトが
「ちょっとした手土産になる」ということや
おうちに置いておいて悪目立ちしないというデザインを
目指したのだからそれは成功だと思います。
ただ、あくまでローソンのPBだからできること
下段にフェイス数をとって たっぷりとって並べてもらえることが前提。
これが1フェイスしか並ばないメーカー商品だったら
並んでいることさえ認知されない商品となることでしょう。
この一例をとっても
パッケージにインパクトのあるシズル写真使いが
「食べてみたい」イメージさせ
次の手に取るというアクションにつながる効果が
大きいことがわかります。

Webでも「シズル感」は必須?
ではインターネットではどうでしょうか。
ホームページが自分にとって有益かどうかを判断する時間は、
一般的に7秒と言われています。
なのでインターネットでは
この時間でユーザーの心を素早く掴むために、
多くの企業が「シズル感」を重要視しているようです。
実店舗へ商品を買いに行く時
人は視覚、触覚、聴覚、嗅覚、味覚の五感を使って
その商品を購入するか判断します。
しかし、インターネットの場合は
その大半を視覚のみに頼ることになるのです。
ですから、商品そのものだけでなく、
視覚のシズル感によって購買意欲はかなり左右されます。
そのため、商品の出来立て臨場感、香るような料理動画が
たまらなく人を高揚させ
売上を左右するのです。
クラウドフードでは
OEMの商品企画やマーケティングの他にも
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パッケージや商品名のご相談だけでなく
シズル感のある動画を合わせて掲載したいなど
ご要望がありましたら
気軽にご相談ください。